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執筆者の写真yoijoho

近所に建っていたエンパイアステートビルの思い出

長崎からこんにちは。ニューヨーク帰りのインテリアデザイナーの秋野です。今日は私がマンハッタンで住んでいた地域にあった、エンパイアステートビルについて話します。とても高く聳え立っているので、家路に着くときどの方向から歩いて来ても、見えたのが素敵でした。


私が家路に着くとき、毎日確認するのが楽しみだったのは、夜のエンパイアステートビルの色でした。毎晩ライトの色が変わるのです。祭日や行事によってもそのテーマに合わせて、ライトの色とデザインが変わります。エンパイアステートビルのライトアップを見るのは、騒がしくて落ち着かないマンハッタンの街中に住んでいる私にとっては、「あー今日も美しくて良かった。」と一瞬ほっとする素朴な楽しみでした。

エンパイアステイトビルのライティングは1976年に始まったそうですが、私がニューヨークに住み始めた1990年代、また2000年代にもまだLEDがなく、劇場などで使うステージ照明用のカラーフィルターをスポットライトの一つ一つに毎日付け替えていたようです。エンパイアステイトビルのウエブサイト(www.esbnyc.com)には2012年からLEDシステムに転換したと書いてあります。そのときからLEDを使って無限な種類の色とデザインを、コンピュータでプログラムすることが出来るようになったのだと思います。


エンパイアステートビルは、私の意見では、何と言っても世界で一番美しいビルです。外見だけではなく、このビルにまつわるストーリーや歴史も美しいのです。Wikipediaによると、このビルは102階あり、アンテナの先端までの高さは443.2mだそうです。このビルは1931年に完成したそうですが、その建設には何と13か月しか掛からなかったのです。あるアメリカ人の友人が、アイルランドからニューヨークのエリス島(移民局)に移民として来た彼のおじいさんも、このビル建設に鉄の骨組みを建てる労働者として参加した、と言っていました。当時の工事の様子のビデオがYouTubeなどにも出ています。当時こんなに高いビルを建てる技術があったとは、本当に驚きです。またこのビルは90年以上たった今もまだ、立派に機能しています。観光のアトラクションだけではなく、このビルの中には、沢山の企業の大小のオフィスがあります。Jay-ZのRoc-A-Fella Recordsの一番最初のオフィスも1990年代ここにあったと思いますが、もし確認できる方がいたら教えてください。話はそれますが、もしこのブログにテーマ音楽を付けるとしたら、Jay-ZのEmpire State Of Mindが今の私の気分にピッタリです。

エンパイアステートビルをデザインした建築会社は Shreve, Lamb and Harmonで、建築様式はArt Deco(アールデコ)です。厳密に言えばNew York Art Decoの代表と言って良いでしょう。New York Art Decoの特徴は、Art Decoの特徴の一つである幾何学的なモチーフが、ヨーロッパのArt Decoで見るようにソフトな感じではなく、機械的で力強く、時々まるで工場の機械のパーツのようにも見えることです。

ここでエンパイアステートビルが登場する私のYouTubeビデオを二つ紹介します。ニューヨークを訪れたときにはエンパイアステートビルに上ってみてください。特に展望階から見下ろすマンハッタンの夜景は感動的です。







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