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  • 執筆者の写真yoijoho

インテリアデザイナーとしての、私の思考プロセス

長崎からこんにちは。ニューヨーク帰りのインテリアデザイナーの秋野です。

今日はインテリアデザインのプロジェクトで、実際にデザインを始める前に、如何にプログラミングを行うことが重要かお話したいと思います。プログラミング無しでは、クライアントのニーズを明確に、ひとつ残らず知ることはできません。インテリアデザインの真の目的は、クライアントの困っている事を解決することだからです。


さてプログラミングとは一体何でしょう。


私は過去(1/19/2023)のブログで、インテリアデザインのプロセスには、以下の5段階のステップがあることを説明しました。

  1. Programming プログラミング

  2. Schematic Design デザイン図式

  3. Design Development デザインの発展

  4. Contract Documents 契約資料作成

  5. Construction Administration 工事運営管理

プログラミングはデザインプロセスの一番最初のステップです。現在抱えている問題を指摘し、そのために何をすればいいかのプランを組み立てていくもので、問題の解決策がデザインとなって正確に形に現れる為に欠かせないステップなのです。特に大規模で複雑なプロジェクトは現状の調査と分析に基づいて、プログラミングを綿密に作成することが、優秀なデザインのできあがりに繋がります。


プログラミングには次の5つのステップがあります。

  1. ゴールを定める。何が目的なのかまた、なぜ実現したいのか理由を明白にする。

  2. 現場の現在の状態の調査と分析、情報集めをする。

  3. どのようにして目的を実現させるか、プランを作成する。

  4. 実現したい事項の中から必須項目を選び、優先順位を付ける。また予算との照らし合わせをする。

  5. 解決すべき問題点を、現存の状態、機能性、必要費用、スケジュールの面から吟味する。

ここまでお話しすると、プログラミングによって明らかになったことが、デザインのコンセプトのベースになるので、如何にプログラミングが重要なのか理解できると思います。

下のビデオは私のデザインプロジェクトの一つである海華月レストランです。このプロジェクトは、私が物件選びから関わり、工事予算をできる限り低く抑えられそうな物件をクライアントと一緒に探しました。プログラミングを物件探しの前から既に始めていたので、物件を選ぶときの基準が最初から明白になっており、適切な物件を選ぶことが出来ました。

この日本のクライアントのニーズは、このアメリカ初進出のレストランを成功させることでした。その為には、最初にかかる莫大な費用を、工事費などを極力抑えることによって、節約することでした。それ故に工事費が高くなるリノベーションをしなくても、現在のニューヨークの建築法や消防法に引っかからない物件を探すことが、最も良い方法でした。プログラミングの5つのステップを考慮し物件を探したところ、このスペースに辿り付きました。


また上のビデオでは内装がどのような工夫によって、低予算で現存のインテリアにドラマチックな変化をもたらしたか、説明してあります。最後までご覧ください。



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